ハイ!OKKAです!
今回は「ハイボールの由来」について書いていきます!
そもそも、「ウイスキーのソーダ割り」がなぜ「ハイボール」と呼ばれるようになったのか?
その由来は諸説あって、どれが正しいのかはっきりとはわからない…というのが真実なのですが、まずどんな由来があるのか紹介していきますね!
「アメリカの鉄道」説
アメリカの鉄道に由来する説は2つあります。
まず1つ目。
19世紀、開拓時代のアメリカにおいて、蒸気機関車による長距離移動の時に、途中で水の補給のための停車の際、棒の先にボールをつけたものを掲げて合図したそうです。
その時に、バーボンのソーダ割りのサービスがあったことから、「ハイボール」と名付けられたということです。
次に2つ目。
19世紀のアメリカの鉄道で、ボール信号というのが一般的に使用されていました。
ボールがあがっていれば「進め」 (go)、あがっていなければ「止まれ」 (don’t go) という合図だったということです。
駅員が隣の駅のボール信号を望遠鏡で見ながらバーボンをチビチビやっている時にボールが上がったら(ボールがハイになったら)列車が来るというので、ソーダ水を入れて一気に飲み干して駅に行ったことから、ソーダ割りのことを「ハイボール」と言うようになったということです。
(ほぼ同じですが「セントルイスの信号係」が、飲むたびに「ハイ・ボール(ゴーのかけ声)」と言ったところから、という説もあります。)
「イギリスのゴルフ場」説
イギリス(スコットランド)のゴルフ場のカウンターでウイスキーを飲んでいた人が、急に自分の打つ順が来たことを知らされ、慌ててそばにあったチェイサー(普通は水のことですが、おそらく炭酸水だったと思われます。)にウイスキーをあけ飲んだところ非常においしかったそうです。
そこに、たまたま高く打ち上がったゴルフボール(つまり、ハイ・ボール)が飛んできたから、「ハイボール」と名付けられたということです。
「炭酸の泡」説
炭酸の泡(玉)が上にあがっていく様子から、列車のボール信号と掛けて、早く飲み干し、出来上がる、出掛ける、といった洒落として「ハイボール」という名前が付けられたということです。
「デュワーズが起源」説
デュワーズの2代目、トミー・デュワーが店でウイスキーのソーダ割りを飲んだ際に、グラスが小さかったため、「もっとhigh(背の高い)グラスにしてくれたら、have a ball(楽しめる)」と発言したことが語源といわれています。これは、当時の新聞記事にもなったそうです。
こんな感じで、OKKAが調べたところでは5つの説がありました。
で、どれが正しいのかということですが、サントリーでは「イギリスのゴルフ場説」を採用しているようです。
さらに多くの書籍では「イギリスのゴルフ場説」が取り上げられているようですね。「ウイスキー ハイボール大全」では「ゴルフ場」「信号機」「炭酸の泡」の3つの説が紹介されていますが、最初に書かれているのは「ゴルフ場」説です。
しかし、バーテンダー発祥地・アメリカのバーテンダー養成学校では、「アメリカの信号機説」に由来すると教えているそうですよ。
どれが「本当の起源」なのか
紹介するだけでは面白くないので、「果たしてどれが本当の起源なのか」についてのOKKAの考察も書いてみます。(もちろん、個人的にはこう思う、というだけなので、異論OKですよ!)
まず「デュワーズ説」は却下。(デュワーズファンの方、怒らないでね。)
どの本でも紹介されてませんし、後付け感もかなりありますね。
また、「ハイボール」という言葉自体は19世紀からあったといわれていますが、トミー・デュワー氏が2代目として活躍したのは1880年以降。そのあたりで「初めてハイボールという言葉ができた」と考えると、それが広まるまでにはかなりの年数がかかると思われるので、下手したら19世紀に間に合わないかなあと思います。
これは、トミー・デュワー氏お得意の広告戦略ではないでしょうか。
次に却下されるのが「炭酸水説」。「泡=ボール」はさすがに無理があるかなあ、と思います。(「泡」はご存じの通り、英語で「bubble(バブル)」ですからね。)ただし、この説が有力、と推している人もいます。
アメリカの鉄道の「ソーダ割りのサービス」説もちょっと弱いですね。「水の補給」と「ソーダ割りのサービス」が結びつかないし、なによりそんなにサービスしてて大丈夫なの?と思います。
残ったのは「ゴルフ場説」と「信号機説」ですが、OKKAは「信号機説」を推します。
ウイスキーがスコットランド発祥と考えると、ゴルフ場説がありそうですが、そもそも、そのスコットランドで「ハイボール」はほとんど飲まれていません。
また、この説の場合、「たった1回のエピソード」が広まったということになって、その人がよほどの影響力のある人でもない限り、無理があると思います。
その点、「信号機説」であれば、「信号機のボールが上がるたびに何度も同じことがあった」ということで、通称として広まるというのも納得できます。(列車が来るので、急いで飲むためにソーダを入れた、というのもありそうな話です。)
また、スコットランドよりはアメリカの方がまだ「ウイスキーのソーダ割り」が好まれる傾向にあるというのも、この説を後押ししてますね。(「ハイボール」はアメリカ発祥のカクテル、という説もあります。)
ちなみに、バーボンが最初に作られたのは1789年。アメリカ合衆国が発足した年です。当時、牧師をしていたエライジャ・クレイグによって作られたそうです。
ですから、19世紀にはかなり飲まれるようになっていたと考えられますね。そんなところからも、OKKAはこの「信号機説」を推したいと思います!
まあ、本当はどれが正しいのかは分かりませんが、こんな風に考えるのも楽しいですよね!
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