ハイ!OKKAです。
お酒を楽しむには健康が1番!
ということで、今回は「お酒と健康」第2弾として、「お酒に強い人・弱い人の違い」や、「自分がお酒に強いか弱いかがわかる方法」について紹介していきます!
そもそも日本人はお酒に弱い
「お酒に強いか弱いか」は、ほぼ遺伝で決まります。
アルコールが体の中にに入ると、まず初めに肝臓「アセトアルデヒド」という物質に分解されます。
アセトアルデヒドは毒性が強く、顔面や体が赤くなったり、頭痛・吐き気・動悸などを引き起こしたりするのも、このアセトアルデヒドの働きによるものなんですね。
そして、このアセトアルデヒドを分解してくれるのが「ALDH2(アルデヒド脱水素酵素2)」です。
ところが、日本人は約40%の人が、このALDH2の活性が弱い「低活性型」なのです。
この「低活性型」の特徴は「お酒を飲めないわけではないけど、ビール1杯、ワイン1杯程度ですぐ顔が赤くなってしまう」ことです。当てはまる人、多そうですね。
さらに約4%~6%の人は「不活性型」と呼ばれ、ALDH2がほとんど働かず、「お酒を飲めない体質」なのです。こういう人は、お酒を数口飲んだだけで、顔が赤くなったり、気分が悪くなったりします。
つまり、日本人はそもそも半数近くの人が、もともと「お酒に弱い」体質なんですね。
これは日本人特有というよりは、人種によって差があります。
この表でわかる通り、基本的にアジア系(モンゴロイド)の人は「お酒に弱い人が多い」んですね。その中でも特に日本人がお酒に弱いのが分かります。
個人的には、日本で「度数の高い酒があまり好まれない」「ウイスキーをストレートで飲む人が少ない」のも、これが原因かなあと思っています。
たまに「ウイスキーはストレートで飲まないと!」という人も見かけますし、確かにウイスキーの真価がよくわかるのはストレートですが、OKKAとしては無理してストレートで飲む必要はないと思っています。(まあ、OKKAも必ずストレートで1杯は飲むことにしてますが。)
お酒は嗜好品なんだから、自分の飲みたい(飲める)ように飲むのが一番!ですね。
ちなみに、「自分はお酒が弱い」と自覚のある方の飲酒量の目安は、一般的な適正量の「3分の1」です。(お酒の適正量については下の記事を参照してください。)
これを超えると、アルコール依存症になるリスクが高まるということなので、気をつけたいですね!
お酒に強いか弱いかをチェックする方法
大きく分けて、次の4つの方法があります。
1.お酒を飲んだ時の変化
「お酒を飲んでも、ほとんど顔や体が赤くならない人」…「ALDH2活性型」で、お酒に強い人です。
「ビール1杯、ワイン1杯程度飲んだら、顔が赤くなる人」…「ALDH2低活性型」で、お酒に弱い人です。
「一口~数口飲んだだけで、顔が赤くなったり、気分が悪くなったりする人」…「ALDH2不活性型」で、お酒が飲めない人です。
ただ、これは結構大雑把な判定です。
できるだけ正確に判定するためには、次の2~4の方法をおすすめします。(2→4の順で正確性が高いです。)
2.エタノールバッチテスト
①ガーゼ付き絆創膏(薬剤などがついていないもの)に消毒用アルコール(70%)を数滴染み込ませる。
②アルコールを染み込ませた絆創膏を、上腕の内側に貼り7分そのままにする。
③7分経ったらはがし、はがしてから5秒以内に肌の色をチェックする。あとで確認できるよう、写真を撮っておくと良い。
④さらに10分待ち、再び肌の色を確認する。
判定結果
「剥がした直後に肌が赤い」…「ALDH2不活性型」で、お酒が飲めない人です。
「剥がした直後は変化がないが、10分後に肌が赤くなる」…「ALDH2低活性型 」で、お酒に弱い人です。
「肌の色に変化なし」…「ALDH2活性型」で、アルコールを分解する力が高く、お酒に強い人です。
ただ、これも「お酒を飲む習慣のある人」はうまく反応しなかったり、人によっては「不活性型なのに赤くならない」人もいるそうなので、気をつけましょう。
3.東大式ALDH2表現型スクリーニングテスト
「TAST」と呼ばれる東大式ALDH2表現型スクリーニングテストです。チェック方法は簡単で、13項目の質問に答え、その数値を合計するだけです。電卓片手に、2~3分もあればできますよ。
一番低い値の合計は「-46.31」、逆に一番高い値の合計は「27.85」となります。
マイナスの方は数が多ければ多いほど弱く、プラスが多ければ多いほど強いと考えられます。
ちなみに、OKKAは6.86でした!そこそこ飲めるけど、そこまで強くないってところでしょうか。
これは「強さ・弱さの度合い」が数値化されるので便利ですね!
4.アルコール分解酵素の遺伝子型検査
「お酒に強い・弱い」を調べるのに、最も正確性が高いのがこの方法ですね。
アルコールの分解に重要な役割を担っているADH1B遺伝子(アルコール脱水素酵素1B)とALDH2遺伝子(アルデヒド脱水素酵素2)の2つの遺伝子型を検査することで、お酒に強いのか、弱いのかといった生まれ持った自分の体質を知ることができます。
病院でもできますが、最近はキットも販売していますよ。
遺伝だけじゃない!
お酒に強いか弱いかは、遺伝のほかに、体重差や男女差、年齢差などによっても違ってきます。
体重による違い
「体重の重い人の方がお酒に強い」傾向があります。
体重の重い人ほど、胎内の血液量や水分量が多いと考えられますので、同じ量を飲んだとしても、軽い人より血中のアルコール濃度は薄くなり、その分酔いにくくなるといえるのです。
男女による違い
「女性は男性よりお酒に弱い」傾向があります。
事実、統計的に、女性は男性より少量の飲酒でも、アルコール依存症や肝臓障害を起こす例が多く見られます。
その理由は、男性より女性の方が、肝臓が小さく、体重も少ない上、酵素活性も弱いためです。
さらに、女性ホルモンにはアルコールの代謝を抑制する働きがあるそうです。
一般的に、女性のアルコール摂取量の適量は、男性の2分の1~3分の2程度と言われています。
年齢による違い
「高齢になるほどお酒に弱くなる」傾向があります。
これは、加齢とともに、アルコールの代謝能力が低下してしまうからです。
代謝能力が衰えると、血中アルコール濃度が上昇しやすく、酔いやすくなります。「年を取ったら酔いやすくなった」という経験のある人は多いんじゃないかと思います。
しかし、中には代謝機能が低下したことに気付かず、若い時と同じ酒量を続けてしまう人もいます。こうした人は、臓器に障害を起こしやすくなるので、注意が必要ですね!
「お酒は飲み続けると慣れて強くなる」は本当か
これについては「本当」説と「根拠がない」説の両方がありました…!
でも「お酒を飲み続けると強くなる」人が実際にいるのは、多くの人が感じているんではないでしょうか。
『酒好き医師が教える最高の飲み方』(日経BP社刊)を監修した自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科元准教授 肝臓専門医の浅部伸一先生によると、「一部の人に関してはそういうことが起きる可能性がある」そうです。
肝臓でアルコールを分解する経路は、「ALDH2(アルデヒド脱水素酵素2)」の働き以外にももう一つあり、それが「シトクロム(CYP)」なのです。
これは、身体にとって害のある物質を分解したり無害化したりする、肝臓にある酵素グループの働きです。このシトクロムの一部がアルコールの分解も行います。
「お酒を毎日飲んでいると、第1の経路であるアルコール脱水素酵素はあまり変わらないのですが、シトクロムがどんどん増えて処理能力が高まります。まだはっきりと証明されていないのですが、飲み続けて強くなったという方は、恐らくこの2番目の働きが活発になっている可能性が高いです」
(浅部先生談)
これがよく言われる「お酒は鍛えると強くなる」という理由のようです。
しかし、すべての人にこの現象が起こるわけではないため、全員が同じようにお酒に強くなるわけではありません。さらに、シトクロムの酵素群の働きには個人差があり、なかには、シトクロムがアルコールを分解すると、かえって肝臓に害を与える物質を出してしまう症例も一部報告されています。
やはり「飲んで鍛える」のはあまり良くないと思っておいた方が良さそうですね…!
お酒が強い人でも、やはり適量を守ることは大切!
自分の強さを過信せず、適度な飲酒で、健康を維持したいものですね!
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