オールドボトルの世界!その魅力や注意点も解説!

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ハイ!OKKAです!

今回は「オールドボトル」について解説!

よく「古いボトルの方が美味い」って聞くけど、なぜ味が違うのか?
オールドボトルってどうやって手に入れるのか?
その魅力や注意すべき点は何か?

こうしたことを知って、オールドボトルの世界に踏み出せば、さらにウイスキーライフが楽しくなりますよ!

オールドボトルって何?

「オールドボトル」についての明確な定義は…特にありません!
でも、一般的には、「10年以上前の、ラベル変更や終売等で、店頭では手に入らないボトル」のことを指すみたいです。

確実に「オールドボトル」と言えるのは、やはり1989年3月以前のもの。
この時までは「二級」「一級」「特級」の級別表示があったので、ラベルを見るだけでも「古い」ということが分かりやすいんですね。

現状、「2000年代より前のボトル」なら、「オールドボトル」と呼んでよいのではないかと思います。

でも、そもそもそんな数十年も前の古いウイスキー、飲んでも大丈夫なの?という人もいると思います。
これに対しては、サントリーのHPのQAに、このように書いていました。

Q:ウイスキーには賞味期限が書いてありませんが、賞味期限はないのですか?
A:ウイスキーは蒸溜をしたアルコール度数の高いお酒です。
そのため保存状態がよく未開栓であれば、長期間安定した品質を保つことができ、その差に気付くほどの変化はありません。
また、体に差し障るような変化は起こりません。法律でも製造日や賞味期限表示は省略できることになっています。


ということで、よほど保存状態が悪くない限りは、それほど大きな味の変化はなく、もちろん腐敗したりもしないんですね。

今回、OKKAが手に入れたオールドボトルはこちらの4本!


まず、「グレンリベット12年」

調べたところ、3世代前のラベルで、1990年代後半から2000年代前半のボトルのようです。
「シングルモルト」ではなく、「ピュアシングルモルト」表記になっています。
容量は1000ml。アルコール度数は40%。

続いて「グレンフィディック12年」

こちらも3世代前のラベル。やはり1990年代後半から2000年代前半のボトルだと思います。
さらに、「ピュアシングルモルト」表記も同じですね。
容量は1000ml。アルコール度数は43%です。

3本目は「オールドパー スーペリア」!ブレンデッドウイスキーですね。

これはちょっといつ頃のかよくわからなかったんですが、おそらく2000年代前半ではないかと思います。

容量は750ml、アルコール度数は43%です。

ここまでの3本は、裏に日本語表記のラベルがなかったので、おそらく正規品ではなく、並行輸入品だと思われます。

最後の1本は「ホワイトホース ファインオールド」

こちらは日本語で「特級」表記があるので、1989年以前のものだということがわかります。
容量は750ml、アルコール度数は43%ですね。

この4本の購入金額は、セットで「15800円」!(送料別)
1本あたり約4000円でした。

「スーペリア」などは、旧ボトルが1本15000円くらいの値がついてたりもするので、けっこうお得な買い物だったかなと思います!
それぞれの味わいはまた別の記事で紹介します!

オールドボトルの入手方法

こうしたボトルをどこで手に入れるのか。
大きく分けて3つあります。

オールドボトルを売っているところ
①ネットの中古酒を扱うショップ
②「お酒買取店」などの店舗
③フリマ(メルカリ・ラクマ・PayPayフリマなど)・ネットオークション

OKKAが購入したのは①。
楽天の「バイセル」です。着物の買取で有名ですが、様々な中古品を扱っています。
バイセル楽天市場店 | お酒 (rakuten.ne.jp)

他にも、中古酒の販売をしているネットショップはたくさんあるので、口コミのいいところを中心に探してみてはどうかと思います。
ただし、なぜか「〇〇県内限定発送」となっているところが多いのには注意。
理由はよくわかりませんが、おそらく遠方だと、ボトルの状態によっては輸送時に液漏れなどが発生しやすいからではないかと思われます。

②の「お酒買取業者」の店舗は、その地域にもよりますが、グーグルマップなどで検索すればけっこう見つかると思います。
実物を手に取って見ることができるので、かなりおすすめの方法です。

③のネットフリマネットオークションは、店舗よりも安く手に入る可能性が大きいです!
ただし、個人保管のものがほとんどなので、もしかすると保存状態に難があるかも。ここはちょっと賭けですね。

あとは、「古くから営業している酒屋にたまたまある」とか「実家や親戚の家に、飲んでないウイスキーがある」などの場合があります。

まあ、オールドボトルを手に入れるときは、リスクはつきものなので、どの方法を取ったとしてもある程度の覚悟は必要です!

オールドボトルの魅力と注意点

オールドボトルの魅力は、何と言っても

現行品では味わえない香りや味を体験できる

ということですね。
さらに、そのウイスキーの歴史にも思いを馳せることで、よりウイスキーの味わいが深くなるということもあると思います。

また、「オールドボトルの方が美味い」という話もよく聞きます。
これには理由があって、「オールドボトルには現行品よりも長期熟成されたウイスキーが使われている可能性が高い」からです。

日本では1985年から、世界的に見ても1980年ごろから、「ウイスキーが売れない」という、いわゆる「ウイスキー冬の時代」が、2000年代後半くらいまで続きました。

売れないからと言って、ウイスキーを樽のまま貯蔵庫にずっと使わずに置いておくわけにはいきません。
在庫がたまっていくと、倉庫自体が圧迫されてしまいますし、熟成のピークを迎えた原酒はなるべく使ってあげないといけません。

そこで、余りがちな長期熟成の原酒を、この「冬の時代」には、売れ筋のボトルにどんどん使ったという話があります。

「〇〇〇〇12年」という表記があれば、「最低12年以上の原酒が使われている」ということなので、20年、30年熟成の原酒が使われていても不思議ではないわけですね。

でも、現在はウイスキーブームで、「長期熟成の原酒はそのまま高値で売り出しても、しっかり売れる」という時代ですので、売れ筋のボトルにわざわざ長期熟成の原酒をブレンドする、ということはあまりされなくなったということです。

だから、オールドボトルは「美味い」「味が濃い」と言われるんですね。

また、使われる原材料に変化があったから、という説もあります。

ウイスキーの原材料は主に「大麦」です。
大麦を発芽させ、発酵させることで、麦の中のデンプンがアルコールに変わります。
そのため、より効率的にアルコールを発生させようと、デンプンを増やすような品種改良がなされてきました。

しかし、デンプンが増しても、麦の粒が大きくなったわけではないので、もともと存在していた他の成分が失われたのではないかと言われています。

この失われた成分がオールドボトルと現行品の味わいの差になっているのではないかということなんですね。

現に、いくつかの蒸溜所では、「昔使われていた大麦を復活させて、それでウイスキーを造る」という試みがなされています。例えば、アイラ島のブルックラディ蒸溜所では、今はほぼ使われていない、古代種の「ベア種」という大麦を使った「ベアバーレイ」というウイスキーを造っています。

こうしたことを考えながら、オールドボトルを飲むと、また一味違いますよ!

しかし、もちろんオールドボトルには注意点もあります。

主に次の5つです。

オールドボトルの注意点
①コルク栓や金属キャップの劣化により、コルク臭や錆臭がウイスキーに移ってしまうことがある。
②ウイスキーの中の香味成分が「澱」となって、ウイスキーの中にゴミのようなものが発生することがある。
③保存状態によっては、ウイスキーが「ひねた」状態になり、大きく味わいが損なわれている場合がある。
④「液面低下」により、味が変質している場合がある。
⑤偽物をつかまされる場合がある。

まず①について。
ウイスキー自体は長期保存に向いていますが、「コルク栓」や「金属キャップ」はそうはいきません。
何十年も経つと、コルクが痩せて細くなったり、ボロボロになったりすることもあります。
また、金属キャップが錆びて、その味や臭いがウイスキーに移ることも。

こうしたリスクを回避するために一番いいのは、「プラスチックキャップ」のオールドボトルを買うこと。サントリーの「オールド」「リザーブ」や、2000年代の「グレンフィディック」などは、プラスチックキャップを使っています。
初心者はこのあたりから試してみるといいかもしれません。

ただし、「プラキャップ」が劣化して、その臭いがウイスキーに移ることもあります。
(ここで言う「プラキャップ」は、金属やプラスチックのスクリューキャップの裏側についている白くて薄い円盤状のものです。)
これは外側からではほぼわかりません…。
やっぱり、オールドボトルを手に入れるのは、「賭け」のようなところがありますね。

次に②。
ウイスキーは、冷やしたときに、その香味成分が澱となることがあります。これを防ぐために、多くのウイスキーは「冷却濾過」されています。
もちろん、1980年代にもこの「冷却濾過」は行われていましたが、数十年経てば、やはり一部「澱」ができることがあるんですね。
この「澱」は、口にしても大丈夫なのですが、やはり見た目がよくないのと、ちょっと苦みなどのネガティブな味わいになることもあるそうです。

こうした「澱」を見つけた場合には、ペーパーフィルターなどで濾すとよいですね。

続いて③について。
ウイスキーは長期保存に向きますが、「どんな条件でもOK」というわけではありません。特に気をつけたいのが「日光」(紫外線)です。
日光に長時間さらされると、さすがに品質が変化し、味わいも変わってしまいます。
ただ、オールドボトルの場合、「どのように保管されていたか」を正確に知る術はほぼありません。
これはリスクを承知で飲んでみるしかない、ということなんですね。
まあ、こうしたドキドキ感も、魅力のうちと言えなくはないかな…。

④の「液面低下」ですが、これは長年保存しているうちに、ウイスキーのアルコール分が揮発して、液面が下がった状態のことです。
ウイスキーのボトルは、完全に密閉されているわけではないので、程度の差はあれ、この「液面低下」は古いボトルほど起こりやすくなります。(特にコルク栓の場合は起こりやすい。)

現行のサントリーローヤル
特級表示のローヤル。未開封でもここまで減ることがあります。

画像は、どちらも未開封のサントリーローヤルですが、オールドボトルのほうがかなり減っているのがわかりますね。

数ミリから1cm程度の低下ならあまり問題ありませんが、画像のようにボトルの肩口(広がっている部分)より下がっていたら注意が必要です。これだけ量が減って、アルコールが抜けていたら、当然アルコール度数も下がりますし、アルコール以外の香味成分なども減っている可能性があります。
ここは購入前に、できるだけチェックしておく必要があります。
(ただし、色の濃いボトルや、陶器ボトルの場合はわからないことが多いです…。)

最後の⑤ですが、これは防ぎようがありません。
もちろん、購入する場合は、しっかり封をしていること確認するわけですが、「偽造ウイスキー」を作っている組織には、その封(キャップシール)を本物と同じように作る機械を使っているところもあるそうです。
見た目だけでは全くわからないレベルにできるようですよ。

といっても、こうした偽物が造られるのは、多くは高額で取引されるレアウイスキーです。
販売量が多いものの偽物を作っても、コストがかかるだけですからね。
したがって、「高額なオールドボトルに手を出さない」ようにすれば大丈夫です!

まあ、いろいろリスクはありますが、その分美味いオールドボトルに出会えると嬉しさ倍増です!

「飲んでみたいけど、実際に購入するのはちょっと…」という人は、ウイスキーの品揃えが豊富なバーに行って、オールドボトルを頼んでみるのがいいと思います。
バーだと、保存状態などを気にせず、安心して飲めますからね。

オールドボトル・開栓時のポイント!

オールドボトルは、特に「コルク栓」の場合、開栓時にかなり注意することがあります。
OKKAが購入したオールドボトルにも、次のような注意書きが入っていました。

★コルク栓の開け方(ご参考)★
①オールドボトルのブランデーやウイスキーなどのコルク栓の場合、成分に含まれる糖分がコルクに染み込み、ボトル口に固着してしまっている場合がございます。開栓前にボトル口を温めることで開けやすくなることがございます。(25度~35度程度)
※特に冬場はボトルが冷えて、空気圧が下がった状態になります。
※温めたおしぼりなどをご使用ください。
②温めた後、強く引かずに、少しずつ左右にずらしながら少しずつ空気を入れていく、ボトルを横向きにしコルクを中のお酒で湿らせてみるなどお試しください。
※これらの方法でも割れてしまう場合はございます。

グレンリベットがコルク栓だったので、やってみました!
おしぼりの代わりに、水に強いペーパータオルを濡らし、レンジで温めてから、栓の周りに巻きます。

2~3分経ってからそおっと抜くと…きれいに抜けました!

でも、オールドパーは、これをやってもコルクが途中で割れちゃいました…。そこで「注意書き」の2つ目。

★コルクが割れてしまった場合の対処法(ご参考)★
①ボトル内の圧力の問題もあるため、ワインオープナーのスクリューを貫通させて圧を逃がしてみる。
②コルクが固い場合はアイスピックなどで少しずつ削り、あと少しのところまできたら斜めに差し込み、コルクを引き上げるように力を入れる。
③二枚刃式ワインオープナーなどを使用する。
④ボロボロにならないうちにボトル内に落とし、別のボトルなどに移し替える。


OKKAの場合、ワインオープナーを使うことで、事なきを得ました!
④は最後の手段という感じですね。この場合は、コルクかすが入らないように、ペーパーフィルターで濾すとよいと思います。

また、OKKAがよく見ているYOUTUBE「CROSSROAD LAB」では、「マチ針を使う方法」が紹介されていました。
折れたコルクに、いろいろな方向から7~8本のマチ針を刺し、ゆっくり回して、スムーズに回るようになったら静かに引き上げます。

これはなかなかいい方法ですね!

オールドボトルの選び方

まず、造られた年代ですが、これはボトルによって、ラベルの変更した年が違いますので、個別に調べるしかありません。

ただ、前述したように、「特級表示があれば、1989年3月以前のボトル」ということは確定します。
これが一つの基準になりますね。

また、1991年には、ヨーロッパで「最低度数は40%」「基本的な容量は700ml」という「ウイスキーやスピリッツに関する統一基準」が作られました。

これを受けて、多くのウイスキーが、90年代から2000年前半までに、それまでの「43%・750ml」を「40%・700ml」に変更しました。
ですから、「現行品が40%・700ml」のウイスキーのオールドボトルが「43%・750ml」になっていれば、おそらく2000年代前半より前のウイスキーだということが言えるわけですね。

初心者におすすめのウイスキーは、やはり「ジョニーウォーカー黒ラベル」「サントリーオールド」「サントリーリザーブ」というところでしょうか。
まだ数も多いですし、30年以上前の「特級」表示でも、どれも大体5000円前後で手に入ります。
フリマや酒類買取店などでは、さらに安く買えることも。
(ただし、オールドボトルはほぼ売り手側の言い値なので、値段はかなり幅があります。)

しかし、このあたりも、昨今のウイスキーブームで、数年前よりはかなり値が上がってるんですね…。
2年前はジョニ黒やオールドなどは、2000円くらいで買えたそうです。
OKKAが手に入れたかったサントリ―ローヤルも、今やモノによっては20000円近くになっているものもあります。(これも2年前は5~6000円で買えた…。)

オールドボトルは、今後数が増えることはないので、ブームが続いているうちは値段も上がり続けると思います。
欲しいボトルがあれば、早めに動くのが吉かも。
ただし、安く買えるところもまだあるので、しっかり調べることをおすすめします!

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