オールドプルトニー１２年

ハイ！OKKAです！

今回紹介する「ハイボールにおすすめのウイスキー」は、ハイランド地方の最北端部にある蒸溜所から生まれた、海の香りのするシングルモルト！

「オールドプルトニー１２年」です！

これをハイボールにすると…！

口当たりはなめらかで、レモンの柑橘感、蜂蜜の甘味と樽由来のビターさ、そして海を思わせる少し強めの潮っぽさを味わえる、まるで「大人の塩キャラメル」のようなハイボール！

になります！

オールドプルトニー１２年を造っている「プルトニー蒸溜所」は、スコットランドのハイランド地方の最北端部にあります。
創業は１８２６年。２０１２年にウルフバーン蒸溜所ができるまでは、「スコットランド本島最北の蒸溜所」として有名でした。

蒸溜所はウィックという港町にあり、港を見下ろす高台に建設されています。ここは19世紀〜20世紀初頭にかけてウイスキー造りとニシン漁で賑わった街です。
「ウィックは金と銀で成り立っている」と言われ、この金はウイスキーを、銀はニシンを意味していたそうです。

しかし、街が賑わい、街の人口が多くなるにつれて、当然のように酔っ払いによる犯罪やアルコール中毒者が増えていきます。そこで、ウィック地域で独自に禁酒法が約25年間施行されることになりました。(1922年~1947年)

街でウイスキーが売れなくなったことで、プルトニー蒸留所の経営も厳しくなり、１９３０年には操業停止に追い込まれてしまうんですね。
しかしその後、１９４７年に禁酒法が解除されたことで、プルトニー蒸溜所は徐々に息を吹き返してきます。
オーナー会社も何度も変わりましたが、現在は「バルブレア」や「スペイバーン」を所有するインバーハウス社の傘下となっています。

プルトニー蒸留所の特徴は、独特なポットスチルの形状にあります。まず、ボトルデザインの由来にもなっている、中央部がポコッと膨らんだ「バルジ型」と呼ばれるポットを採用しています。（通常のバルジ型よりも膨らみが大きいです。）

そして、最大の特徴は、ラインアームと呼ばれるポットスチルの上段部分が切り取られ、横から付け替えられていることです。（上記の写真の奥のポットスチルです。）
これは、注文したポットスチルが建物の高さに合わず、室内に収まらなかったため、仕方なく上部を切り取って横に溶接したことによるものだということです…。

え、そんなことあるの？ちゃんと測れよ！って感じですが…まあ、よく言えばおおらかで微笑ましいエピソードですね（笑）。
でも、この独特の形状のおかげで、軽やかで、それでいてコクのある酒質が生まれたそうですよ。「災い転じて福」といったところですね。

今回紹介する「オールドプルトニー12年」は、バーボン樽（セカンドフィルのアメリカンオーク樽）で12年以上熟成されたモルト原酒を主体にブレンドされています。

さっそく飲んでいきましょう！

まずは香りから。

蜂蜜の甘い香りと青リンゴのようなフルーティーな香りを感じます。
アルコールのツンとした刺激は全くなく、優しいながらもしっかりと主張するような香りですね。
奥の方に、ちょっと潮っぽい香りもあるかな。なかなかいい香りです。

ストレートで飲んでみます。

口当たりはオイリーでなめらかな感じ。味わいは、蜂蜜の甘味も感じますが、柑橘系の爽やかな風味もありますね。香りは青リンゴでしたが、飲んでみるとレモンのような味わいです。
また、樽由来のビターさやスパイシーさもありますね。
そういった味わいがすっと引くと、後に割と強めの潮気を感じます。「これ、本当に塩入ってないの？」と思うくらい感じますね。
カラメルのような感じもあるので、「ビたーな塩キャラメル」を口に入れているかのような感じです。もちろん、アルコールのビリビリ来る感じは全くありません。
これは美味いですね～。

いよいよハイボールにしてみます！

香りは優しい蜂蜜＆フルーティー。

飲んでみると、なめらかにすーっと入ってきますね。
まず感じるのは柑橘系の爽やかな酸味。やっぱりレモンのような感じですね。
その後に蜂蜜やカラメルの甘味が広がり、樽由来のビターな味わいもしっかり感じます。
そして、ちょっと強めの潮っ気もありますね。
ハイボールにしても、「大人の塩キャラメル」って感じがします。これは美味いです！

キャラメルと言っても、甘味は控えめなので、食事とも合わせやすいと思います。
潮気が強めなので、やはり魚介を使った料理がいいかな。
鯛のカルパッチョとか、いい感じですね！

どんな飲み方でも美味しいし、１２年熟成ながら価格も４０００円台で買えるので、かなりコスパの良いシングルモルトだと思います！

おすすめ度は★★★★★★★★星８つでした！