お酒と健康3 「お酒を飲みながら」肝臓を元気に保つための4つのアクションプラン!

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ハイ!OKKAです!

お酒を楽しむためには何と言っても「健康」が大事
特に気をつけなければいけないのが「肝臓」です。

お酒を飲みすぎると、体にはいろいろな悪影響が出ますが、やはり「肝臓の機能が衰える」ことが一番怖いですね。

今回は、肝臓の機能が衰えるとどうなるか、そして肝臓を元気に保つためのアクションプランについて解説していきます!

1.お酒を飲みすぎると肝臓はどうなるか

「飲みすぎは肝臓に悪い」ということは、おそらくお酒をあんまり飲まない人でも聞いたことがあると思います。

しかし、具体的にどのようなダメージがあるのでしょうか?
まずは、アルコールが肝臓でどのように「分解」されるのか見ていきましょう。

サントリーHPより引用

図のように、アルコールは、肝臓の中で、ADH(アルコール脱水素酵素)の働きによって、まず「アセトアルデヒド」という有害物質に分解されます。
さらにALDH(アルデヒド脱水素酵素)の働きによって無害な「酢酸」へと変化します。
そして、肝臓でできた酢酸は、血液を通って全身を巡るうちに水と炭酸ガスに分解され、最終的には体の外に排出されます。

しかし、これは肝臓にとって大きな負担になります。
そもそも、肝臓の働きは「解毒」だけではありません。
肝臓の働きを大きく分けると、次の4つになります。

1.代謝…消化器官からやってきた栄養をエネルギーに変える
2.貯蔵…体を動かすエネルギーとなる「ブドウ糖」を「グリコーゲン」の形で備蓄する
3.解毒…体に有害な物質を分解して無毒化する
4.胆汁の生成…コレステロールと胆汁酸から胆汁を作りだす
  ★胆汁は「脂肪の消化」「不要物の排泄」に使われる

※細かく言うと「尿素の生成」や「ホルモン代謝」などいろいろありますが、言い出すと高校生物の授業みたいになるので今回は割愛します。

4つの働きがあるにも関わらず、「アルコールを飲みすぎて、肝臓が『解毒』ばかり行う」ようになればどうなるのか…。何となく想像がつきますよね。

1.解毒にリソースを奪われるので、「代謝」「貯蔵」「胆汁の生成」などの働きが弱まる。
2.解毒の途中で生成される「アセトアルデヒド」によって、肝細胞が傷つく。

こうして肝臓がダメージを受けていき、代謝されない栄養素が中性脂肪となって「脂肪肝」となります。
さらにこれが進行すると、「肝硬変」となったり、肝細胞が急激に破壊されて「アルコール性肝炎」になる場合があります。そして最後は「肝臓がん」…!

しかし、肝臓は「沈黙の臓器」と言われるくらい自覚症状が表れにくく、気がついたらもう手遅れ…ということも少なくありません。 

こうなる前に、日ごろから「肝臓を元気に保つ」ことが大切です!

2.「お酒を飲みながら」肝臓を元気に保つ4つのアクションプラン

肝臓を元気に保つためによく言われているのが次の4つ。

1.お酒は飲まない
2.バランスの取れた食事
3.適度な運動
4.ストレスをためない

…と書くのは簡単なんですが、これを維持するのはどれだけ難しいか…!

大体、「お酒を楽しみたいから肝臓に気をつけようとしてるのに、『酒やめろ』とかどういうこと?!」と怒る方もいるかも。

バランスの取れた食事や、運動もなかなかできない…という人も多いんじゃないでしょうか。
さらに、仕事やら人間関係で、「ストレスを貯めないなんてムリ!」という人も多いと思います。

そこで、ここでは「お酒を楽しみながら」「簡単にできる」の2つを踏まえたうえで、肝臓の機能を衰えさせず、元気に保つための具体的なアクションプランを4つ紹介します!

1.お酒の「適量」をできるだけ守り、週に最低2日は「連続した休肝日」をとる
2.コーヒーを1日3~4杯飲む
3.白米は控えめ、お惣菜を買うなら「焼き魚」「刺身」「焼き鳥」「豆腐」「納豆」
4.おつまみは「チーズ」か「ナッツ」

一つずつ見ていきましょう!

1.お酒の「適量」をできるだけ守り、週に2日は「連続した休肝日」をとる

まずは「お酒の適量」から。
最近、YouTubeを見ていると、「お酒は、なによりも適量です♪」というサントリーのCMが流れることがあります。(見たことある人も多いんじゃないかな。)
以下はサントリーの「DRINK SMART」のサイト。健康面についての情報もいろいろあり、OKKAも参考にしているので紹介しておきます!

では「適量」とはどのくらいか。一般的には次の量が「適量」だと言われています。

サントリーHPより引用

ただし、ウイスキーのアルコール度数は40%としています。
ハイボールなら、1杯に30ml使うとして、適量は2杯ということですね。
これで満足できる人はいいのですが、これでは正直少ない…と思う人も多いんじゃないでしょうか。

ぎりぎりOKなのはどのくらいなのか。
厚生労働省は「生活習慣病のリスクを高める飲酒量」を、1日当たりの純アルコール摂取量が男性で40g以上、女性で20g以上と定めています。
これが健康を維持するための限界値、と考えていいと思います。
ウイスキーなら120ml。ハイボールなら4杯が限度、ということですね!これならまあ満足かな?

しかし、やはり「毎日の飲酒」は肝臓にダメージが蓄積されていきます。また、毎日の飲酒はアルコール依存症になる恐れもあります。
そこで大事なのが「休肝日」

以前の「お酒と健康1」では「休肝日に医学的根拠はない」という話もしましたが、あれは「休肝日を設けさえすれば、いくらお酒を飲んでも大丈夫というわけではない」という意味です。
詳しくはこちら。

肝臓ではないですが、こんなデータもあります。
「約4万人を対象にした研究では、飲酒量が同じ場合、週に1回大量飲酒する人と、週3~7日かけてちびちび飲む人とでは、後者のほうが心筋梗塞のリスクが32~37%低下した。」
「週1大量飲酒」と「週7ちびちび飲み」、体に悪いのはどっち? | 40歳からの予防医学 | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp)より引用

やはり「お酒はできるだけ適量。最悪でも限界値を越えない」ことが大切。そのために「休肝日」を活用するのはよいと思います!

そこで、休肝日を活用し「1日当たりの適量」ではなく、「1週間単位の適量」で考えてみましょう
そうすると、適量は1週間でウイスキー60ml×7=420ml。ハイボール14杯分ですね。
これを「2日休肝日をとる」とした場合、5日で14杯ですから、1日当たり約3杯ということになります。
これなら「まあまあ飲める」って感じがしませんか?

これでも少ない!という人には、あまりおすすめはできませんが、「限界値換算」で考えてみます。
ウイスキー120ml×7=840ml、ハイボール28杯になるので、これを5日で飲むとすると、1日あたり5~6杯。
うーん、休肝日をとるとはいえ、これはちょっと飲みすぎな気がしますね。

ということで、その間をとって、こんな感じでどうでしょう。

「週に最低でも2日間の休肝日」をとって、飲む日はハイボールを1日に「3杯~4杯」にする。それ以上飲むのは週に1~2日にとどめる。

これなら、「そこそこ飲みたい」という人も満足できるのではないでしょうか。

さらに、休肝日を2日連続でとることで、「肝臓を解毒作用から解放して、他の機能を回復させる」という効果もあるそうですよ!
肝臓は非常に再生能力が高く、例えば1/3を切除しても、残っている肝臓の細胞が増殖し、1~2ヶ月後にはもとの大きさに戻るのだそうです。
ただし、これはあくまで「健康な肝臓」の場合。脂肪肝が進めば、回復にも時間がかかります。
早いうちの対策が肝心ですね!

2.一日にコーヒーを3~4杯飲む

「肝臓にいい」とされている食べ物、飲み物はたくさんありますが、実は「きちんとしたエビデンスのあるもの」は少ないんですね。

例えば、肝臓にいいとされる「ウコン(ターメリック)」。これに含まれる「クルクミン」は「胆汁の生成をサポートする」働きがあります。
ですが、スパイスのままだと、この有効成分である「クルクミン」はほぼ体内に吸収されないそうです。
また、肝臓の機能を保護する直接的な働きはなく、摂取しすぎると肝機能が劣化して、最悪死に至ることもあるそうです。

二日酔いに効くと言われるのがシジミですが、シジミに含まれる「オルニチン」には確かに「成長ホルモン」の分泌を促す作用があります。
しかし、肝機能を改善するエビデンスは乏しく、「シジミエキス」の取りすぎで肝機能障害を起こした例もあります。

こうしたものを摂取して「調子がよくなった」という気がするのは、多くは「プラセボ効果」によるものだそうです。「効果があると信じることで、実際に効果が表れる」というやつですね。

そこでおすすめしたいのが「コーヒー」
コーヒーと肝臓の関係には、きちんとしたエビデンスがあり、「コーヒーを日常的に摂取するひとほど、肝臓がんになりにくい」という報告があります。

コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について | 現在までの成果 | 多目的コホート研究 | 国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト (ncc.go.jp)より引用

その理由はまだよくわかっていませんが、コーヒーにはクロロゲン酸をはじめとするたくさんの抗酸化物質が含まれており、動物実験などでは、これが肝臓の炎症を予防し、がん化を防御する方向に働いているという報告があるということです。

ただし、こちらも「とりすぎ」には注意が必要。コーヒーを飲みすぎると「カフェイン依存」になる可能性があります。
適量は1日に3~4杯ということです。上のグラフでも、しっかり効果が確認できますね。

3.白米は控えめ、お惣菜を買うなら「焼き魚」「刺身」「焼き鳥」「豆腐」「納豆」

しっかりバランスのよい食事がとれる人はともかく、仕事が忙しかったり、一人暮らしをしていたりなどで、それがなかなかできない人もいると思います。

肝臓を元気に保つために必要な食事のポイントは次の4つ。

・糖質や脂質をとりすぎない
・良質なたんぱく質をとる
・ビタミン(特にB群)をとるようにする
・脂質を摂取するなら「オメガ3」にする

脂質や糖質をとりすぎると、中性脂肪が増え、お酒を飲んでいなくても、脂肪肝のリスクが高まります。
また、良質なたんぱく質は、ダメージを受けた肝臓を回復させるために必要です。
ビタミン、特にB1を代表とするB群は、アルコールの分解に必須。さらに様々な代謝の補酵素として肝機能を助けます。
そして、オメガ3脂肪酸には肝臓での中性脂肪合成を 減少させる作用があります。

こうした4つのポイントをすべて抑えたのが、紹介したアクションプラン、
白米は控えめ、お惣菜を買うなら「焼き魚」「刺身」「焼き鳥」「豆腐」「納豆」
なのです!

たんぱく質と言えば肉ですが、やはり脂肪も多い。その点、焼き魚や刺身なら脂肪は肉に比べて少なく、さらに青魚を選べば「オメガ3脂肪酸」もついてきます!
鶏肉もいいのですが、唐揚げは脂質の取りすぎになるので、焼き鳥がベター。タレじゃなく塩ならなおよしです!
豆腐や納豆の原料である大豆も良質なたんぱく質を多く含みます。
さらにこれらの食品にはビタミンB群も多いんですね。
しかも、こうした総菜はほぼどこのスーパーでも売ってます。焼き鳥はコンビニにもありますね。
一人暮らしでも十分できると思います。
もちろん、野菜もとったほうがいいので、具体的には「和風定食」のイメージですね!

もうちょっと付け加えると、「タコ」「イカ」「貝類」などもおすすめ。たんぱく質が豊富で脂質は少なく、さらに「タウリン」というアミノ酸が肝機能を強めることがわかっています。
さすがに毎日は難しいかもしれませんが、意識することが大切です!

4.おつまみは「チーズ」か「ナッツ」

チーズとナッツはハイボールにもピッタリのおつまみ。
さらに、チーズはたんぱく質ビタミンB2が豊富ですし、ナッツにはオメガ脂肪酸が含まれています。
まさに「最強のおつまみ」ですね!
3.で出てきた食品もおつまみにしてOK。(まあ、納豆はさすがにおつまみになりませんが…。)
ただし、どれを食べるにせよ、食べすぎには注意です!

どうでしょう。この4つならできそうな気がしませんか。
「お酒を毎日飲む」という人は、およそ成人の18%と言われています。
でも、「毎日飲む」ことは、しっかり適量を守る人を除き、かなりリスクのある行為です。
健康のことを考えて、いつまでもお酒を楽しむようにしたいですね!

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