日本のウイスキーの父と、彼を支えた妻の生涯を描いた感動の物語!「リタとマッサン」紹介!

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ハイ!OKKAです。

今回は、ウイスキーをもっと楽しむための本の紹介!

ウイスキーの父と、彼を支えた妻の生涯を描いた感動の物語!「リタとマッサン」です!

「リタとマッサン」情報
著者 植松三十里
出版社 集英社(集英社文庫)
ページ数 312ページ
定価 693円(税込)
発行日 2014/8/21

リタは、婚約者を第一次世界大戦で亡くし、医者だった父も喪って、失意のなかにいた。その頃、妹が通うグラスゴー大学の留学生竹鶴政孝と知り合う。日本でウイスキー作りをするため、イギリスまで学びにきた政孝に、驚きながらも惹かれていくリタ。だが、国際結婚を決意した二人は家族の猛反対に遭い…。夢の実現に邁進する夫と、献身的に支え続けた妻。ウイスキー誕生のため生涯を賭けた夫婦愛。
(Amazon紹介ページより引用)

ウイスキーファンで、この2人の名前を知らない人はいないと思います。
「マッサン」はもちろん、ニッカの創業者であり、日本のウイスキーの父、竹鶴政孝のことですね。
そして、「リタ」は、彼を支え続けた妻、竹鶴リタ(生名はジェシー・ロバータ・カウン)のこと。

2人の生涯は、2014年のNHKドラマ「マッサン」でも描かれました。
発行年を見ると、この小説はドラマと同時期に執筆されたもののようですね。
当時はウイスキー関連の本がかなり多く出版されていたので、その中の1冊だと思います。

著者の植松三十里は、歴史上の人物を主人公にした時代小説を多く書いている作家です。
この本ももちろん「小説」ですので、史実と異なる場面は多くあると思いますが、とても読みやすくて感動的なので、「竹鶴政孝の名前は知ってるけど、どんな人かはよく知らない」という人への入門編としてぴったりの本だと思います!

特に、スコットランドでのマッサンとリタの出会いから、二人が惹かれ合っていく場面に、多くページを費やしているのがいいですね。

また、おそらく創作だと思われるエピソードも、ちゃんと事実に基づいて描かれているところはさすがです。
マッサンがリタの家族の前で柔道を応用した護身術を披露する場面があり、おそらくこのエピソードは創作だと思いますが、マッサンが中学時代に柔道部の主将を務めていて、かなり柔道ができたというのは事実なんですね。
OKKAはこの事実を知らなかったので、初めて読んだ時は「かなり創作が入ってるなあ」と感じましたが、意外と実際にこんな会話があったのかも…と思いなおしました。

さらに、スコットランドや北海道の料理についても、かなり詳しく描かれているのもいい感じです。
スコットランドの「ポーチド・サーモン」とか、北海道の「焼き帆立貝」なんかめっちゃ美味そうなんですよね。
読んでいて、「ウイスキーと一緒に、この料理が食べたいなあ」と思ってしまいました!

Amazonのレビューでは「史実と異なる」ことを指摘している人もいましたが、ちゃんと「この作品はフィクションです」と書いてありますから、そこに目くじらを立てるのはどうかと思います。
ウイスキー造りに生涯をかけた2人の物語として楽しむのがいいと思いますよ。

※もし、ちゃんとした史実が知りたいのであれば、竹鶴正孝自身が書いた自伝「ウイスキーと私」(NHK出版)をおすすめします!

それにしても、もし日本に竹鶴政孝がいなかったらどうなっていただろう…。おそらく日本が本格的にウイスキーを造り始めるのが、あと数十年は遅れたのではないかと思うんですね。

そんなことも考えさせてくれる「リタとマッサン」。ウイスキーファン、特にニッカのファンには絶対のオススメです!

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