今回紹介する「ハイボールにおすすめのウイスキー」は、オ-ルドボトルの「ホワイトホース ファインオールド」!80年代特級表示のものです!
これをハイボールにすると…!
カラメル&蜂蜜の甘い香りとドライな飲み口、ほんのりスモーキーで麦芽のコクを感じるハイボール!
になります!
ホワイトホース ファインオールド 80年代特級表示情報
原産国 スコットランド
アルコール度数 43度
内容量 750ml
原材料名 モルト・グレーン
キーモルト ラガヴーリン・クライゲラキ・オルトモア・グレンエルギンなど
価格 税込み6000~7000円(ネットでの価格 2023・1 現在)
売っている所 ネットショップ・ネットフリマ・酒類買取店
現在のウイスキーの酒税は、アルコール度数が上がるほど税額も上がるようになっています。
具体的には、ウイスキーの度数が37度以上の場合は、37度を1度超えるごとに「1キロリットル当たり1万円の酒税」が加算されます。
これは1989年以降のことで、それ以前はウイスキーの酒税は「従量税」と「従価税」の二本立てで課税されていました。
従量税は、使用されるモルトウイスキーの比率に応じて税率が上がるというもの。
従価税は、販売価格が高いほど税率が上がるというものでした。
(ちなみに、当時はウイスキーのほとんどがブレンデッドウイスキーでした。)
その結果、「モルトをたっぷり使ったウイスキー」はめっちゃ高い値段になってしまったんですね。「スコッチの12年物ブレンデッド」などは、まさに当時は「高嶺の花」だったわけです。
従量税はモルトの比率によって3つの区分に分けられていました。1943年に制定されたころは「1級・2級・3級」、1953年からは「特級・1級・2級」となります。
それぞれの等級のモルト比率はこんな感じ。(1962年、酒税法改定後)
【各級別の原酒含有率】
2級:10%未満
1級:10%以上20%未満
特級:20%以上
なんでこんな「等級」ができたかというと、それは当時(戦前~戦後にかけて)の日本のウイスキー事情によるところが大きいそうです。
当時の日本では、やっとウイスキーのモルト原酒が造られ始めたころ。大きな蒸溜所といえば「山崎蒸溜所」と「余市蒸溜所」しかなく、国内でグレーンウイスキーは造られていなかったのです。
そんなわけで、国産ウイスキーは「モルト+ブレンド用アルコール+水」で造っていたんですね。
こんな状態だったので、「モルト原酒の比率」に税金をかける、という、今から考えると変な法律ができたわけです。
この級別制度が廃止されたのは1989年。その後は、モルトウイスキーの使用比率や販売価格などに関係なく、アルコール度数に応じた課税がされるようになりました。
おかげで、それまで高嶺の花だったスコッチウイスキーが安く手に入るようになったのですが、時代はバブル崩壊を迎え、ウイスキーの需要そのものが減ってしまった…という皮肉な結果になってしまったのです。
(ウイスキーの値段が下がったことで、ブランド価値も下がったということもあるかも。)
今から考えると変な税制でしたが、そのおかげで、「特級表示があると1989年以前のもの」とはっきりわかるようになったので、ウイスキーファンにとってはありがたい制度だったと言えるかも。
この「ホワイトホース ファインオールド」にも、「特級」表示があります。これで、まず1989年以前のものだということが分かります。
さらに、容量は750ml。この容量になったのは80年以降で、それまでは760mlだったということから、このボトルが「1980年代のもの」ということが分かるんですね。
さっそく飲んでいきましょう!
まずは香りから。
最初にかなり濃いめの蜂蜜の香りがふわっとしてきますね!ちょっと焦げたカラメルの甘い香りもします。リンゴを思わせるフルーティーな香りもします。
甘い香りに押されて、スモーキーな香りはあまり感じません。ほんのちょっとあるかな…という感じです。
ストレートで飲んでみます。
まず、カラメルと蜂蜜の甘さが舌に広がります。リンゴのフルーティーさも感じられますね。スモーキーな香りも感じますが、かなり穏やか。調べたところ、70年代はもっとスモーキーだったのが、80年代に入ってライトになったようですね。
また、麦芽のコクもわりとしっかり感じられますね。わずかに古酒特有のヒネた感じもありますがあまり気になりません。余韻にいい感じのビターさが残ります。
ストレートでもかなり美味いです!
いよいよハイボールにしてみます!
香りはカラメル+蜂蜜と赤いリンゴの感じ。また、ストレートで飲むよりは、甘味が抑えられる分スモーキー感が少し増した感じがします。
飲み口はかなりドライな感じですが、麦芽のコクも感じますね。これは美味いです!
現行のファインオールドと比べてみると、まず色が全然違います。(左が現行品)
特級の方がかなり濃いですね。
味も特級の方が全体的に「濃い」感じ。スモーキーさはあまり変わらないかな。
ただ、違うと言っても、「蜂蜜・リンゴ・スモーキー・ドライ」といった味わいの方向性は同じように感じました!
ネットではそこそこの値段ですが、メルカリなどのネットフリマやお酒の買取店などでは、3000円台で手に入ることもあるみたいです。また、古くからあるバーなどで飲むこともできるかも。
ホワイトホース好きには、一度は飲んでほしいなあと思いました!
おすすめ度は(5000円以下で買えた場合)★★★★★★★★星8つでした!
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